TRONAIR 大型JACK入庫です。
サービスセンターSTART時から小型JACKの入庫が多いのですが、この位のSIZEのJACKは迫力があって良いですね!
キャスター付きなのでパレットから降ろせば、移動はスムーズです。
運搬時における破損や傷がないか
梱包状態を一通りチェック後、開梱します。
開梱し、現状のチェックをします。
外観チェックですが、一見すると底部がかなり汚れておりますが
塗装の状態もよく、上部ラム部分は汚れ、腐食も見られないのでスムーズに分解出来そう・・
外観と内部シリンダー部分の汚れ、劣化はほぼ比例しております。
外観チェックが終わると、無負荷の状態でポンプをストロークさせて上限までラムを上げてみます。
上限いっぱいまでスムーズに上がるか?引っかかりはないか、
オイル漏れはないかチェックします。
無負荷での作動確認後、TRONAIR純正のロードテスターにSETします。
テスターにSETしても収まりが良く見栄えがしますね。
小型JACKの方が、ハンドリングしやすいしオーバーホールの作業性も良いし、数もこなせるのですが
大型は男のロマンを感じます(笑)
ロマンを感じながら、ズドーンとラムを伸ばして加圧開始。
テスターのデジタル表示機をみながら、ゆっくりと荷重をかけていきます。このデジタル数値の上がり方に
よりラムシリンダー内部の状態がおおよそわかるので、注意深く規定値まで荷重をかけていきます。
この固体に関しては、スムーズに規定値まで加圧することが出来ました。
規定値まで加圧出来たら、次はそこでキープできるか?どのくらいのスピードで荷重が抜けていくかをチェックします。何度か繰り返して、状況を確認します。
分解する前の実作動検査はとても重要かつ、オーバーホールを進める上でのヒントにもなります。
テスターの数値で内部の状況を予測し、分解検証すると予測通りであったり、はたまた予側と違っていたり・・トライ&エラーを重ねてノウハウ、経験値を上げていく事でお客様のジャッキが安心して末永くご使用いただける修理に繋がるのです。
事前荷重テストが終わると、ロードテスターから外して分解作業に入ります。
オイルを抜いた後にホース類、ハンドポンプ、オイルリザーバータンクを外しフレーム、ラムシリンダー部のみの状態にします。ついでに、こぼれたオイルを拭いたウェスで汚れを拭いてしまいます。
オイルが染み込んだウェスは、埃とオイルの混ざった汚れをとてもよく落としてくれます。
続いて、門型クレーンで真っ直ぐに釣りながらラムを抜いていきます。 簡単には抜けないのですが、ノウハウを駆使して抜いていきます。小型のJACKに関しては、ラムを抜く作業にクレーンは使いませんがこのSIZEのラムになると重量的にクレーン無しでは抜けません。
ラムが抜けました。
外観チェック、事前荷重テストにて予測した通り
内部は非常に綺麗で、傷や錆、破損箇所や劣化や
激しい磨耗も見られませんでした。
この部分が傷んでいると、大変手間がかかるのです。
ラムより外した、シールOリング、バックアップリングになります。Oリングに磨耗や、捩れは見られないですが
上の新品Oリングと比べると、軟化しております。
今日はここまで! オーバーホール後半はまた後日UP致します。